古きを訪ね…
かくれんぼ店内の右奥に昭和レトロコーナーなる一角があります。
オープン準備の頃、椅子を買いに行ったはずなのに
出会ってしまったコロンビアステレオ。
自宅で使っていた黒電話、編みかけのリリアン。
懐かしくて、珍しくて、手に取るお客様も。
『名著復刻 日本児童文学館』。
かくれ文字絵作家がピカピカの女性教師だったころ
買い求めたものの押し入れにずっと眠っていたひと箱。
坪田譲二、宮沢賢治、浜田廣介、坪井栄、野口雨情・・・
児童文学、近代文学史の勉強で出会った作家名が並ぶ。
先日見えられたお客様の一言。
「これは、今では絶対手に入らないプレミアものだね。」
でも、価値を感じる人のもとになければ無価値に等しい。(ごめんなさい)
きれいな箱、表紙に巻かれているパラフィン紙は
買った時のまま(ほとんどの本)。
先日、ふとその中の一冊を取り出して
誰も開けていなかったページをそっとめくってみました。
塚原健次郎『七階の子供だち』(昭和12年刊)
病気の後、東京から田舎へ来た一郎さんが
村の岩吉、仙太という少年たちと
一緒に遊んだりいろいろな冒険をしたりして
身も心も強い子供になっていきます。
二人の少年も残していった本をもとに
水車小屋に図書館を作る取り組みを始める、そんなお話でした。
また続きを読んでみようかな、と思える読書タイムが過ごせました。
知的好奇心旺盛のお客様。ぜひ、一度手にしてみてください。
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